尾鈴山を登山中に道に迷って遭難しかけた話

2021年7月に初めて、川南町にある尾鈴山に登った時の話です。

当時はまだ登山を始めて間もなく、いつも登る山は霧島連山の高千穂峰ばかりでした。

たまには行ったことない、知らない山に登ってみようと思って出来心で尾鈴山という山に登りました。

尾鈴山は、宮崎県川南町にある九州百名山の一つになっていて標高は1405mの山です。

初めての山で初めての遭難

まず尾鈴山の登山口は駐車場から1時間近く舗装された林道を歩いていきます。当時は7月下旬の真夏日、気温は30℃近くなっていたと思います。持っていた水分は1.5Lほどです。林道を歩くだけで汗だくでした。今まで登ったことのある山は森林のない開けたがれ場ばかりで、森の中を歩いた経験はあまりありませんでした。

尾鈴山の登山道は360℃見渡しても木しかない森林です。その森林の中の獣道のような登山道を登っていくルートです。もちろん携帯電話は圏外です。頼りになるのは、YAMAPと木に巻いてある赤やピンクのリボンが目印です。この時はYAMAPの会員になっておらず、無料版の地図でした。ですので、登山道から離れた時の通知はしてくれません。また、暑さとGPS使用で携帯の充電も林道だけで半分ほどまで減っていました。

しかし、順調に山頂を目指して、登山道を登っていきました。そして7合目付近まで登ったあたりで、後ろからブンブンと羽音を鳴らしながら追いかけてくる虫がいました。姿が見えなかったので、僕はハチだと思い速足で逃げながら、8合目手前まで登っていきました。逃げながら登っていたらいつの間にかコースアウトして赤やピンクのリボンを見失ってしまいました。さらにYAMAPを見ても登山道をコースアウトしいます。これ以上登ったら、遭難して死ぬと思ってきた道を引き返してなんとか7合目の看板まで戻れました。ここでもう一回登り返して山頂を目指そうかと悩みましたが、今回は山頂は諦めて下山することにしました。この日は平日でほかの登山客は誰もいません。山の中で完全に一人の状態で虫に追いかけられて、軽い遭難もしている状態です。下山する判断ができただけでも幸運だったと思います。もし下山せずにこののまま登っていたら完全に遭難していたでしょう。下山では問題なく、駐車場まで戻れました。自分の車が見えた時はものすごく安心したのを今でも覚えています。

初めての山での反省

この登山ではいろいろな要因が重なってしまったことが遭難につながったと思います。

具体的な要因は、登る山をしっかり調べていなかったことや土地勘がないことによる情報不足、アブやハチなどの虫は巣などのなわばりに敵が入ると追いかける習性があるという知識不足、登山を始めて間もなかったという経験不足、平日に知らない山をソロ登山という人数不足、真夏日に対して水分を1.5Lしか持っていない水不足、熱中症みたいな状態になってしまったことによる体力不足、そして最後に遭難した時はしたときていう軽い気持ちで行ったことなどたくさんの要因が重なってこのような始末になってしまったと帰って反省しました。

そんな恐怖体験をした1日でしたが、登山では滑落、遭難しないほうが難しいとつくづく実感しました。そして、そういった教訓を学ばしてくれたのが尾鈴山です。ですので、皆さんも知らない山に1人で行くのはあまりお勧めはしません。知らない山に行く時はしっかり下調べ、準備をして、時間と気持ちに余裕をもっていくことが大切です。

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